緑が丘スポーツ公園近くの
隠れ家カフェ「茶愉 ひねもす」
2022年5月2日オープン！

緑が丘スポーツ公園陸上競技場の南側、駐車場を過ぎて坂道を下っていくと見えてくる、日本家屋風の一軒家。どなたかの住宅と思いきや、よく見れば“OPEN”の文字が…。

こちら、2022年5月2日ひっそりとオープンした隠れ家カフェ「茶愉 ひねもす」。

誰もが知る与謝野蕪村の名句をふと思い出す。
ひねもすのたり…。
店名に、ゆるやかに過ぎていくお茶時間を感じつつ中へ。

落ち着いた和風のしつらえに趣と美を纏う店内は、2人掛けのテーブル席と大きな窓に面したカウンター席を配する。
ほのかに差し込むやわらかな木漏れ日のように流れるクラシックが心地よく、小鳥のさえずりに静かに耳を傾ける。
なんて風雅な時がここには流れているのだろう…。

早速押しメニューの中から、お茶の渋み・苦みが好きな私は「宇治玉露」と、「本わらび餅」をオーダー。

玉露を美味しくいただくには、抽出温度と抽出時間、そしてお湯の量がポイントということで、まずは一煎目。
かなり低温のお湯を注いで蓋をして蒸らし…じっくりと時間をかけて丁寧に淹れてくれる。

ワインのように舌で転がしながら味わうと…。
これ、ホントにお茶なの!?と驚くようなコクのある強烈な旨みが口いっぱいに広がり、少量でも十分な満足感！後味にふくよかな甘みも。

茶葉がふっくら開いた二煎目は、一煎目より旨味がまろやかになり、渋み・苦みもしっかり感じ、とってもいいバランスに。
甘味はこのタイミングで供される。

本わらび粉100％の本わらび餅は、漆黒の本物！
しかも口どけのよさにこだわり、注文を受けてから練って手作りするという手間暇かけた逸品なのだ。なんと黒蜜まで黒糖で手作りしているというからビックリ！

箸を滑り落ちるほどふるふるにやわらかく、口に入れるとするりとあっという間にとろけてしまう。最後にすっきりと上品な甘さが鼻孔をかすめていく。なんて贅沢…！

そして、三煎目。
高めの温度でお湯はたっぷりと、抽出時間は短めに。玉露の凝縮された旨味を逃さないように、最後の１滴までを静かに待つ。

爽やかな渋みへと変化する味わいを楽しみながら、煎を重ねるごとに新たな魅力に出会うお茶の奥深さを実感…。

その後はポットにお湯を用意してくれるので、自由に楽しめるのもいい。
五煎目くらいまではコンスタントに美味しく味わえるとか。

そして、コリッと歯ごたえのある塩味のお豆にお煎餅、酢漬けのセットが運ばれ、「ちょっとしょっぱいものをひと口、お茶とどうぞ」と店主。
なんて気が利いているんでしょう!!

これで終わりと思いきや、なんと玉露の茶殻は酢醤油をかけて、食べちゃいます～。
高級玉露の茶葉は葉が大きく薄くてやわらかいから、とっても美味しいのだ。
青菜の漬物のようで、これはすごい！
まるで玉露のフルコース。

「ペットボトルのお茶ではなくて、たまにはこんな日本人ならではのお茶時間をゆったりと楽しんでほしいですね」（店主談）。

ひねもすで ひねもすのたり のたりかな♪

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