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二重奏を貫く大工シンガー|佐野建太さん

プロフィール

甲府市出身 甲府市在住。
通称サノケン。
甲府昭和高校時代の失恋から生まれた歌がきっかけで、甲府駅前で路上ライブを中心に活動。
高校3年生でNHKのど自慢グランプリを受賞。
のちに本格的に音楽の道へ。家業である大工とシンガーソングライターの二足のわらじを履き、THEカラオケ★バトル、TBSテレビ「水曜日のダウンタウン」モンスターハウスなど、各メディアに出演。
シングルi love u「恋人の聖地/幸せの丘ありあんす・女神ルリエ」公式イメージソング・CMタイアップ曲に採用。2013年6月1stミニアルバム発売「キミを輝らす歌」「桜舞う頃に」リリース。テレビ、イベント、結婚式、お寺やフェスなどで活躍中。2019年3月中旬ベストアルバム「サノ犬!?」リリース予定!
目に見えるものと見えないもの
両方の価値を高めるために
佐野建太さん 写真2
丸ノコ、押し切り、インパクトドライバー…大工の三種の神器を鮮やかな手さばきで使いこなし、みるみるおしゃれなカフェスタンドを仕上げていく、ちょっといかつい感じの男性。
「こんにちは」。
顔を上げたその表情は、木材に向かった真剣な眼差しから一転、なんと爽やかなまぶしい笑顔!そう、この人こそ異色の大工シンガー、サノケンこと佐野建太さんでした。
佐野建太さん 写真3
実家である佐野工業の大工として様々な建築現場に携わりながら、シンガーソングライターとして精力的に音楽活動にまい進する佐野さん。
TBSテレビ「水曜日のダウンタウン」のモンスターハウス出演をきっかけに、現在、仕事のバランスは大工2:音楽8くらいになっているとか。なぜ、二足のわらじを履く大工シンガーに…?
佐野建太さん 写真4
「正直、いろいろ揺れてた時期もありました。自分的なちょうどいいバランスがあって、どちらかに偏りすぎてもダメなんです。今は大工も楽しいし、それだけじゃなくて家業をしっかり継承していきたいし、歌も歌って生きたい自分もいて。要するに欲張りなんです(笑)」!
佐野建太さん 写真5
大工もミュージシャンもモノづくりをするという意味では同じアーティストだと、佐野さんは言います。
「何もないところから生み出すおもしろさ、それは共通してる。イチからつくるのはもちろんだけど、リフォームだって、え?これがこうなっちゃうの!?って、本当に驚くべきマジックですよ!大工とシンガーって一見全然違うけど、僕の中ではその距離がどんどん縮まってきています(笑)」。
そんな佐野さんだからこそ、大工姿で歌うその姿からは生き様が感じられ、とても輝いて見えました。

失恋から生まれた世界

佐野さんに歌うきっかけをくれたのは、失恋でした。
「高1の時、一目惚れした女の子と付き合ったんですが、あっという間にフラれちゃったんです。テスト期間中にメールとかあり得ない!って。ほんとショックですよ。理由も意味わかんないし!テスト期間中はダメなんですか??(笑)」。
佐野建太さん 写真6
ギター片手にうなだれ、傷心しきって、ポロンポロンと弾いていたら、なんだか歌ができた。題名は「君とずっと」。
できたからには歌おう!と、教室で歌ったり、友達を集めてイトーヨーカドーの裏の公園で電撃ライブをしたり。
当時を知る友人の話では、「なんかサノケンが歌ってる!」と、ちょっとした話題になったとか。「急にサノケン、どした??」「なにがサノケンにあったんだ!?」と、ざわざわしたそうです。
佐野建太さん 写真7
なんと取材の日、思い出の楽曲「君とずっと」を披露してくれました!
さすが、サービス精神旺盛のエンターテイナー!
バイタリティに溢れ、ウィットに富んだそれまでの佐野さんのイメージを覆す、透明感のある繊細で素敵な歌声にビックリ!
心の琴線に触れる美しい旋律とせつない歌声は、目をつぶっていつまでも聴いていたい…そんなふうに思わせてくれるひと時でした。
佐野建太さん 写真8

音楽の価値×大工の価値

「失恋がきっかけで歌い始めた佐野さんは、甲府駅前で路上ライブを中心に活動。
「毎週末、南口で夕方6時くらいから路上ライブしてました。朝5時まで歌ってたこともあります。ホームレスのおっちゃんたちがボディパーカッションしてくれたり(笑)」。
佐野建太さん 写真17
高3の春にNHKのど自慢大会で見事グランプリに輝き、本格的に音楽の道へと進んでいくことに。
THEカラオケ★バトルを始め、モンスターハウスなど、様々なメディアに出演することによって、音楽活動の幅も広がったとか。
「いくらメジャーになろうが、僕と山梨は切り離せないキーワード。目に見えるもの、分かりやすいものだけに迎合する街にしたくない。例えば400円の珈琲には何の違和感もなくお金を払うのに、歌を聴くことにはいくら払う?そういう目に見えないものにもきちんとした価値が付けられる山梨にしたい。いや、僕がしますよ!」
佐野建太さん 写真9
大工と音楽。どちらにも直面している壁があり、それを乗り越え、やり遂げたい夢がある。
それが、“サノケンの目指す”大工シンガーとしての役割と意義。
なりたい職業No.1だった時代もあったという大工の仕事。現在は継承者が少なく、高齢化と人手不足が深刻な業界。大工の魅力を伝えてこられなかった大人の責任を果たすべく、新たな方法で、サノケン流アプローチを始めたのです。
佐野建太さん 写真10

向かい風を切り裂く男の行き先

「大工シンガーとは何ぞや?って、いつも自問自答してる。最初は単に大工姿で歌うだけだったけど、最近は自分のスタイルを貫くだけじゃなくって、大工シンガーとして何を伝えたいのか、お客さんは何を見たいのかを考えるようになりました」。
佐野建太さん 写真11
歌いながら椅子を作ったりすることで、モノを作る楽しさが歌うのと同じくらい手軽であること。そして、DIYの延長線上に大工があるというくらい、大工のハードルを低くして、子供達や若者にそのおもしろさ、楽しさを伝えたいという佐野さん。
佐野建太さん 写真12
とにかく大好きなことにまっすぐ。一生懸命。
どこまでも熱く、常識の枠をぶっこわす。
向かい風を切り裂く男は、今日も山梨のどこかに…。
今度会うとき、その姿は大工?それともシンガー?

ロケ地はここ!
サノケンがリノベーションした
コーヒースタンド
佐野建太さん 写真13
佐野建太さん 写真14
the;kokuboザ コクボ
サノケンさんがリフォームを手がけたコーヒースタンド。取材中にも手作業で丁寧に焙煎したコーヒーの甘いまろやかないい香りが…。道具を使わずに一杯一杯ラテアートを描いてくれたラテは本当に美味!溶岩を手積みして仕上げた、曲線が美しい渾身のカウンターでいただきました♪
この日にサノケンさんが作っていたのは、店の前で月1回コラボドーナッツを販売するためのスタンドだそう。3月販売予定とのことなので、ぜひチェックを!
Information!
2019年3月中旬ベストアルバム「サノ犬!?」(15曲入り)発売予定!
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