【レポあり】
誰でもいつでも好きな曲が弾ける！
『山梨ストリートピアノ』スタート

甲府駅北口ペデストリアンデッキに、2019年8月1日から一か月間、誰でも好きな時に好きな曲が弾けるピアノが設置される、『山梨ストリートピアノin甲府駅北口』がスタート。
オープニングイベントとして8月1日にファーストセッションが行われた。

ストリートピアノが甲府駅北口ペデストリアンデッキに設置されるのは8月31日まで。
8月12日14時からは子供向けイベント『おたまじゃくし集まれ！キッズセッション』、8月31日14時からはクロージングイベント『ファイナルセッション』を開催予定。
『おたまじゃくし集まれ！キッズセッション』では、子供たちによるカエルの歌の演奏のほか、参加した子供一人ひとりをカメラマンが撮影し、後日写真をプレゼントするというサービスが付いてくる。
また設置期間中もクラウドファウンドで支援を募集。
集まった資金は運営費およびピアノのメンテナンス代にあてられる。

『ファーストセッション』レポート

ファーストセッションに先駆け、13時から公開ピアノ調律スタート。
イベント開始1時間前にはすでに多くの人が集まり、続々とピアノを弾く人の姿が。
その音を聞きつけた人々も歩く足を止め、たった一台のピアノを中心にあたたかいコミュニティーが生まれている。

17時、いよいよイベントスタート。
まずは青柳さんのソロ演奏。
夏にぴったりの曲を集めたメドレーを含む2曲を披露。
誰もが知っている曲に思わず踊り出す人も！

続いて青柳さんといしいさんによる連弾で『エンターテナー』を披露。
なんと、いしいさんは今回ピアノ初挑戦！
初めてとは思えないみごとな演奏で、二人の息もぴったり。

ここで、スペシャルゲストの青柳さんの弟さん（5歳）が登場！
山梨ストリートピアノでは、小さい子供やピアノを弾いたことが無い人にも参加してもらいたいという思いから、『めざせ！カエル1000匹』というコンテンツを用意。
そのデモンストレーションとして弟さんがカエルの歌を演奏した。
演奏後はパネルにシールを１枚ペタリ。
そのほほえましい姿で会場を大いに沸かせた。
　
このコンテンツは、期間中に1000人に参加してもらうことが目標。
簡単に弾ける工夫として楽譜とピアノの鍵盤には色つきシールが貼られているので、誰でも気軽に参加することができる。

最後は山梨ストリートピアノチームのメンバーでセッション。
青柳さんのピアノに琴・ピアニカ・ユーフォニアム・ベースが加わり、さらに迫力ある演奏に！
拍手喝采の中、『ファーストセッション』無事終了。

  山梨ストリートピアノチームとは

山梨ストリートピアノの発起人である青柳大空（そら）さんは、ピアノ大好きな高校3年生。
青柳さんは以前から山梨県内にストリートピアノの設置を希望しており、その思いをＳＮＳ上で発信した。

しかし反響はなく、このままでは何も変わらないと一念発起。
絶対に実現する！という固い決意のもと、すでに行われている各地のストリートピアノをリサーチし、そこから分析した内容をもとに企画書を作成。
この企画書をＳＮＳで改めて発信した。

このツイートに反応したのが、後に山梨ストリートピアノチームの代表となる山梨住みます芸人のいしいそうたろうさん。
地元の学生が「地元のために何かしたい」という希望を実現する手助けをしたい！という思いから、青柳さんと一緒に企画をスタート。
その後さらに賛同者が集い、最終的にメンバーは16名に。
10代～40代と幅広い年代のメンバーには、デザイナーやカメラマン、調律師もおり、それぞれのスキルを活かしてイベントを作り上げていった。

資金はクラウドファウンドで調達。
初の試みのため見通しが立たず、目標金額10万円に対し半額だけでもあつまれば…という気持ちでスタートしたところ、なんと開設2日目で目標達成。
山梨ストリートピアノの設置を開始する8月1日時点で、目標金額の約2倍の支援があつまっている。
また設置されるピアノも支援者から提供されたもの。
このピアノは約50年前に購入されたもので、長い間使われていなかったのだとか。
ピアノを提供した富士川町の精肉店『ミート高橋』の高橋さんは、「このイベントのおかげでこのピアノは久しぶりに日の目をみる。ピアノも喜んでいるのでは。」と語る。

受験生でもある青柳さん。
「夏休み中は甲府駅北にある山梨県立図書館で勉強することもあるので、息抜きしたいときはストリートピアノに来て演奏したい」とのことなので、運が良ければ青柳さんの演奏が聴けるかも！
また山梨ストリートチームは、これをきっかけにさらに山梨県内でストリートピアノを設置する箇所を増やしていくことを計画中。
今後の活動にも目が離せない！