若鮨
[ 甲府市 ]
昭和43年創業の老舗鮨屋。創業当初はカウンター10席余りの小さな店舗だった。「本当に美味しいものを味わってほしい」という純粋な想いで、お客様と真摯に向き合う。そうした月日が今日までの若鮨を支え、本格江戸前寿司の本店、モダンカジュアルな甲府駅前店など山梨県内の多くの方に親しまれるように。今宵はそんな歴史ある若鮨の伝統をいただく。
本店は広々とした空間で、長いカウンター席が伸びる。気さくな大将がハリのある声で「いらっしゃい!」と声をかければ、“お寿司屋さんに来た”と背筋がしゃんとなる。目の前に置かれた新鮮なネタが瑞々しい。
モダンカジュアルがテーマの駅前店は、こじんまりとしたカウンター席がいかにも通な雰囲気を醸し出す。しかし何を隠そう今回のカウンター席デビュー企画、きっかけは駅前店の店主の一言。「若い人にこそ、もっとカウンター席に座って食事を楽しんでほしいなぁ。これこそが日本が誇る食文化だと思うからね」。その熱い想いに編集部も心を打たれ、この企画が動き出した。
カウンター越しの駆け引き
「今日のおすすめは?」「予算このくらいで何か食べたい」というリクエストはカウンター席ならでは。テーブル席での注文では楽しめない、店主とのやり取りを味わえる。「カウンターは舞台」と語る店主は、お客様の条件下で出せる最高のひと皿を出す。「それで美味しいといわれると板前冥利に尽きるね」と笑顔をこぼす。とはいえ、初めてで何を頼めばいいかと、迷ったら刺し盛り、揚げもの、焼きもの、握りなどが楽しめる平日限定のコースもある。
※平日限定コースは月~木限定
大ぶりのネタを纏った艶めく主役たち
握りが並べられる台のことを下駄と呼ぶ。平らで、飾り気のない板。だが、そこに握りが並ぶと、煌びやかなステージになる。大ぶりのネタは若鮨のこだわり。「取材だからって、大きめに切っているわけじゃないですよ」と念を押されるほど。思わず手を伸ばすと、ずっしりとしたネタの重みに期待が膨らむ。醤油をつけるときは、握りを横に寝かせて、ネタとシャリの両方につけるのが正しいつけ方。そんな肩肘張らずに、と店主が笑う。いうまでもなく、当然旨い。
乾杯も贅沢に
これぞ生絞り。グレープフルーツを贅沢に1個まるごと使った生絞りサワーは爽やかな酸味とフレッシュな香りが存分に楽しめる。皮も果肉も細かく混ざり、舌触りもなめらか。
駅前店では、山梨県産ワインを豊富に取り扱う。醤油の和風な香りとワインの果実間が見事なハーモニーを奏でる。甲府駅前店は駅近という立地もあり、県内外問わずワイン県の自慢の1杯を楽しみに訪れる人が後を絶たない。
取材を終えて…
なじみのお店で、「いつもの」と注文。そんな常連さんも、必ず初めて暖簾をくぐった日がある。何度も通い、店主との会話で好みを伝え、顔を合わせることで生まれる「行きつけの店」。家ご飯とも違う、でもなんだか帰ってきたと思える。大将の「お疲れ様です」という一言で、ふっと気が安らぐ。そんな馴染みの店選びに、若鮨を推薦したい。きっとあなたを温かく迎えてくれる。
店舗情報
-INFORMATION-
TEL:055-225-2228
平和ストリートビル2F
TEL:055-226-6779
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