どうしよう… そんな時こそ丁寧に!
遅刻・欠勤・早退する時の基本マナー
働いていると様々なイレギュラーのことが起こります。例えば体調を崩し会社を休む、交通機関のトラブルで訪問先のアポの時間に間に合わなくなる、家庭の事情で早退しなければならない…など。それは自分の不注意で避けられたこともあれば、他の要因でどうしても避けられないこともあります。
しかし、大切なことはこのような時にどんな態度をとるか。皆さんはどのようなことに気をつけていらっしゃいますか?
遅 刻
①出勤についての遅刻
まずは遅刻することがわかったら速やかに直属の上司に連絡をします。連絡方法は現代ではLineやメールの通信手段も考えらえますが、基本的には上司の出社時間に合わせ電話をするのが一般的。その際は、遅刻することへの謝罪・原因・どのくらい遅れるのか・出社できる時間の目安を伝えます。
公共交通機関の大きな乱れや病院の混雑など出社時間が予想できない場合は、時間をおいてまた電話を入れます。事故や災害など致し方ない場面もありますが、雨や雪の日の渋滞及び混雑は予想できることなので、早めに家を出るようにしましょう。
またその後出勤した時には、上司に出社した報告をし、フォローしてくれた周りの方にお詫びとお礼をきちんと伝えることも大切です。
②他社訪問への遅刻
社会人たるもの時間にゆとりを持ち、できるだけ遅刻をしないように努めるのが基本。それでももし遅れてしまう場合は、遅れることが予想された時点で先方に電話を入れ、まずは丁寧に詫び、何分ぐらい遅れるかを伝えます。
お会いした際には原因に関わらず、お待たせしてしまったことを詫びます。また長時間お待たせしてしまった場合には、帰る際にも「今日はお待たせして申しわけございませんでした」と再度お詫びすると気持ちが伝わります。
欠 勤
①計画的にとる場合
有給休暇などの取得は必要なことですが、配慮なく自分だけの都合でとることはNG。よく状況を考え、周りに迷惑にならないように心がけることが大切です。また当たり前のことですが、休暇前日には「明日から3日間休ませていただきます。色々ご迷惑おかけしますがよろしくお願いいたします。」、休暇後出社した際には「休み中はありがとうございました」ときちんとあいさつをすることも忘れずに。
②急な欠勤
この場合も遅刻と同様、上司の出勤する時間を見計らって電話をし、休む理由と期間を説明します。あまりにも具合が悪く話せないような状況や、どうしても電話できない状況など以外は基本的に本人が電話をします。それは上司にその日やるはずだった仕事やスケジュールを報告・相談する必要があるからです。急に休まざるをえないことはありますが、そこにも“社会人としてできるだけ周りの人に迷惑をかけない”という大人としての配慮が必要です。
早 退
周りへの配慮は遅刻や欠勤の時と同じですが、前もって早退する時間が決まっている場合は、朝の打合せの際などに「申請はしてありますが、今日は○○時に退社させていただきます」とひと言周りの人へ伝えておきましょう。いくら申請してあるとはいえ、意思疎通がとれていないと、帰る際に「えっ!早退だったの?!」という雰囲気になってしまいます。そうなると、残された人たちのスケジュールに支障をきたす場合もありますし、何より自分自身がなんとなく帰りづらくなってしまいますよね。
「あいさつ」が一番大切
遅刻、早退、お休みといずれの場合もそれぞれの理由がありますが、どのような場合も次に出社した時の「あいさつ」が一番大切。致し方ない理由の欠勤や早退だとしても、上司や同僚にその期間フォローしてもらったことは間違いないのですから、感謝の気持ちを伝えるのが最も重要なマナーです。
またこのようなことは“お互いさま”。言われた方も気持ちよく応えられるような寛大な心持ちでいたいですね。
山梨も梅雨入りし、ジメジメした季節が始まりましたが、職場ではお互いの心が通い合う晴れやかな関係でいたいもの。イレギュラーな場面でも、きちんと謝罪と感謝の気持ちを示して、気持ちの良い環境を築いていってください。
<text 木村 由紀子>
遅刻・欠勤・早退マナーのポイント
●遅刻や急な欠勤・早退は必ず速やかに上司へ連絡
●よほどの事情がなければ本人が電話する
●事前の休暇申請でも周囲に迷惑をかけない配慮を
●必ず不在時にフォローしてくれた上司・同僚に感謝を伝える
●「困った時はお互いさま」の寛容な気持ちを持って
木村 由紀子 きむら・ゆきこ
学習院大学経済学部卒業。
マスコミで経営企画室、人事部を経て社長秘書を勤める。
その後、静岡で旅館の若女将を経験。
そのキャリアを活かし株式会社ファースト企画代表に就任。
サービス接遇、ビジネスマナーの向上を中心とした講演研修活動を行っている。
企業研修(接客・接遇・ビジネスマナー)随時受付中。
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