Release:22.04.19
子どもの睡眠障害―小児科医に聞く5つのQ&A
大人はよく聞くけれど、実は子どもにもある睡眠障害。
あまり知られていないので、りんりんさんと同じく「子どもの睡眠障害って何なの?」と疑問に思う人もいるのでは。
そこで、こどもの森クリニック院長の森浩行先生に、子どもの睡眠障害について気になる質問に回答していただきました!
知り合いの先輩ママが、お子さんが睡眠障害だったと教えてくれました。うちの娘は寝つきが浅く、ちょっとした物音でもすぐ起きることがあるので、もしかして睡眠障害…?と心配になってしまいました。子どもの睡眠障害って具体的にどんな症状なのでしょうか?(りんりん)
目次
Q1.
子どもの睡眠障害って?
子どもの睡眠障害とは、何らかの原因によって夜間に十分な睡眠が取れず、昼間にボーっとしている・集中できない・すぐ寝たがるなど、日中の活動に影響がでてしまっている状態のことを言います。
Q2.
睡眠障害の原因にはどんなものがあるの?
子どもの睡眠障害の原因としてよくみられるのは、「扁桃腺・アデノイド肥大」「生活習慣によるホルモン分泌異常」「発達障がい」の3つです。
<扁桃腺・アデノイド肥大>
喉の奥にある「扁桃腺」と「アデノイド」という器官が生まれつき大きいことで、睡眠時に気管をせばめて呼吸を妨げ、睡眠に支障がある状態。就寝中の血中酸素濃度を調べ、低酸素状態が一定以上続くことが分かれば治療が必要
【治療法】
原因となる部位を切除
<生活習慣によるホルモン分泌異常>
子ども本人が深夜まで起きている、または決まった時間に就寝しないことが続くことで、睡眠に関するホルモン分泌に異常が出て、スムーズに寝つけない状態。寝る直前にテレビ・スマホを見ても同じ状況に
【治療法】
寝る前にテレビ・スマホは見せず、就寝・起床のスケジュールを決めて、規則正しい生活を徹底。初期は保護者が寝かしつけをおこなうと、より効果的
<発達障がい>
自閉症や自閉症スペクトラムなどの発達障がいがあると、睡眠に関するホルモンがうまく分泌されず、スムーズに寝つけないことも。夜泣きが3歳以降もずっと続く場合は、発達障がいによる睡眠障害の可能性あり
【治療法】
投薬
Q3.
家庭でできるチェック方法を教えて!
- 睡眠中にいびきをかく
- 睡眠中に無呼吸になる時がある
- 日中ボーっとしている、集中できないことが多い
- 日中ずっと眠たそうにしていたり、頻繁に昼寝をしたがったりする
- 3歳を過ぎても頻繁に夜泣きがある
Q4.
夜驚症(やきょうしょう)や夢遊病も睡眠障害?
4~5歳頃から始まることが多い夜驚症(やきょうしょう)や夢遊病は、夜中に突然悲鳴をあげたり起き上がって動きだしたりする状態のこと。
保護者の方にはショッキングな光景だと思いますが、実は本人の睡眠の質には影響がありません。
加齢とともに治るので、特に治療は必要ないでしょう。
その状態になった時は、無理に起こさず、移動中にケガをしないように見守ってあげてください。
Q5.
夜なかなか寝ない我が子。これは睡眠障害?
子どもの理想の睡眠時間は8~10時間とされていますが、子どもによって個人差があります。
本人が昼間に支障なく元気に過ごせているのであれば、その子に合った睡眠時間で問題ありません。
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こどもの森クリニック
院長/森 浩行 先生
アレルギー診療や痛みに配慮した予防接種など、地元の保育園児ママから絶大な信頼を得ているクリニック。診察のネット予約などもできるので忙しいママにはピッタリ!
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