便利だからこそ気を付けたい!ビジネスメールのマナー【返信する時のマナー編】
便利だからこそ気を付けたい!ビジネスメールのマナー【返信する時のマナー編】
前回はメールを送信する時のマナーをお伝えしましたが、今回は返信する時のマナーについてご紹介します。
送信する時と同様、失礼のない最低限のマナーは知っておきましょう。
返信はできるだけ早く
メールの特性の1つがスピード。
最低でも1日1回はチェックし、24時間以内に返信することを心がけます。
こうすることで、先方とのやり取りがスムーズに進みます。
【例文】
ご連絡頂きましてありがとうございます。
ご依頼につきまして、確かに承りました。
内容を社内で検討し、来週の月曜日に再度連絡いたします。
件名・返信内容は“見やすく分かりやすい”心遣いを
①返信するときの件名
返信する際に少し悩んでしまう件名ですが、時と場合によって使い分けることで、見やすさが格段にアップします。
まず相手からのメールに返信ボタンをクリックすると件名の頭に『Re:』が付きますが、こちらは活用してOK。
文頭に『Re:』が付くことで、どのメールへの返信なのかが一目で分かるので、ビジネスにおいては大いに役立ちます。
しかしお互いのやり取りが続き『Re:』が多くなる場合は、件名を書き換えるようにします。
また 以前相手から届いたメールを利用して新規にメールを作成する場合は要注意。
件名を変えずに「Re:(以前の内容の件名)」で送信しないようにしましょう。
相手が混乱するだけでなく、少しずぼらな印象を与えてしまいます。
メールの目的をはっきりさせるために、件名内に【要回答】【締切厳守】【大至急】など強調する言葉を使う場合がありますが、社外の人に対してはNG。
命令や催促のニュアンスに受け取られることがあるので、使用は控えましょう。
同様に、社内でも役職が上の方や目上の方に使う時も注意が必要です。
②引用のマナー
引用とは、相手からのメールに質問や意見が複数ある場合、返信時に相手の文章をそのまま利用することで、元のメールを見返す手間をはぶくことができ、ポイントごとにもれなく返答できる便利な手法です。
その際に使用するのが引用符『>』。
引用する文章の各文の頭に付けます。
また、この時に相手の文章をそのまま引用するのがマナー。
基本的には文章に文字を加えたり、削除したりすることはしません。
ただし、引用元の文章があまりにも長い場合には、内容は変えず大事な部分だけ抜粋するのがポイント。
全て引用してしまうと相手に読む負担をかけてしまうので、臨機応変な対応が必要です。
【例文】
株式会社○○
営業部 営業課
係長 △△ 様
いつも大変お世話になっております。
株式会社◇◇の××と申します。
> 次回の打ち合わせの日程は、
> ●月●日(木)10時からとさせて頂きたいのですが、いかがでしょうか。
> お手数ですが、ご確認よろしくお願いいたします。
こちらの日程で承りました。
それでは、引き続きよろしくお願いいたします。
③転送について
受信したメールを別の人に転送する際、転送ボタンをクリックすると件名の頭に『Fw:』がつきます。
これでこの文章は転送であることがわかるので、特別なことがない限りこのマークをつけたまま送信します。
もちろんこの場合も転送内容・文字などを勝手に変更するのはマナー違反です。
CCで届いたメールへの返信
CCで届くメールの目的は、「情報共有」です。
通常の場合はTO(宛先)で受信した人が確認や返信をしますが、CCで受信した人であっても返信をする必要があればもちろん対応します。
ここで気を付けたいのが、“差出人に返信”するのか“全員に返信”するのかということ。
情報を共有した方がよい内容の場合は『全員に返信』、それ以外は『差出人に返信』することがマナーです。
例えば総務部から健康診断のお知らせメールがCCで社員200名に送られてきました。
それに対してAさんが個人的な質問や要望をメールで問い合わせしたい場合、『差出人に返信』に返信をせず『全員に返信』をクリックしてしまうと、残りの199名の人たちにAさんの個人的な質問メールが届き迷惑…なんてことに。
目的をしっかり把握して、日頃から適切な対応をとることを心がけましょう。
2回に渡りビジネスメールについてお伝えしました。
メールはスピード感、記録性などとても優れた情報の伝達手段ですが、その中でメールを受け取る相手のことを思いやるマナーや気遣いを上手に取り入れていけば、結果的に仕事の効率もアップします。
スムーズでスマートなビジネスメールを使いこなせば、社会人としても一個人としてもさらに磨きがかかること間違いなし。
ぜひ日常のメールのやり取りの中で今回紹介したポイントを取り入れていってください。
学習院大学経済学部卒業。
マスコミで経営企画室、人事部を経て社長秘書を勤める。
その後、静岡で旅館の若女将を経験。
そのキャリアを活かし株式会社ファースト企画代表に就任。
サービス接遇、ビジネスマナーの向上を中心とした講演研修活動を行っている。
企業研修(接客・接遇・ビジネスマナー)随時受付中。