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ビジネスシーンでも病気やケガなどの入院の知らせを受けることがあります。お見舞いというデリケートなことだからこそ、社会人として自分の立場をわきまえ、節度あるなかにも思いやりのある振る舞いを心がけたいですね。

社内関係の人のお見舞い

同じ部署や社内の方のお見舞いについては、社内規定や慣例がある場合が多いので、まずは周りの人に確認しましょう。
お見舞い金を募ってまとめて渡すこともありますし、社内規定に沿って決まった金額を個人で渡す、またはあくまでも個人の判断で行うなど、企業によって様々。社内規定がある場合はそれに従い、規定がない場合も上司や先輩にひと言相談するほうがよいでしょう。

ビジネス関係のお見舞いのマナー1

取引先へのお見舞い

普段取引でお世話になっていたり、たとえ自分と親しい立場の方であっても、ビジネスでの社外の方に対することは、会社を通じて行うというけじめを忘れてはいけません。
自分の立場をわきまえず個人的にお見舞いをしてしまうと、かえって失礼になることもあります。相手の役職によっては、こちら側も同格の役職の人がお見舞いをすることがビジネスマナーだからです。

ビジネス関係のお見舞いのマナー2

お見舞いの基本マナー

社内、社外の人に関わらず、お見舞いの際に気を付けたい一般的なマナーを確認しておきましょう。

①状況を確認する
「入院している」=お見舞いに行くと安易に考えず、相手の状況に配慮した振る舞いが大切。以下のようなことをできる範囲で確認して、実際に病院にお見舞いに行くのか、いつ頃伺うのがよいのか、退院してから「退院祝い」としたほうがよいかなどを上司に相談して、判断を仰ぎます。

・入院期間
期間の短い検査入院などは、あえてお見舞いなどしないことが多いもの。また、手術をする場合はその前日や術後2~3日は伺うのを避けます。

・現在の病状、ケガの様子
大変な状態の時にお見舞いに伺い、かえって相手の身体に負担をかけるようなことがあってはいけないので、近しい人にお見舞いに行ってもよい状況なのかを確認しましょう。

②誰が行くのか配慮する
ビジネスの場合は、相手の役職や立場にあった人がお見舞いに行きます。もちろんその際、担当者などが同席することも大切。ただ相手が女性の場合や、病状によってはその点に配慮した人がお見舞いに行くのがよいでしょう。

③時間を考える
お見舞いの時間は、病院で決められた時間を厳守し、時間内でも食事の時間帯などは避けます。また入院している人の負担を考え、お見舞いの時間は15分から長くても30分以内に。大勢での訪問は避け、できるだけ静かに見舞います。

④身だしなみに注意
ビジネス関係の場合は、地味な色のスーツで伺うのがよいでしょう。その際に特に女性が注意したいのが、香水や靴の音。体調が悪い時は匂いにも敏感になります。香水は控えて。また、病院の廊下などはヒールのカツカツという音は特に響きます。音の出にくい靴を履くか、歩く時に気をつけるようにしましょう。

⑤お見舞いの品
お見舞いの品は様々なものが考えられますが、時代と共に変わってきているようです。
以前はお花や果物が多かったようですが、現在ではお花は病院によっては感染防止の面から断られることも。また、食べ物は食事制限のある場合や、皮をむく手間などから、以前より持っていく人が減っています。
ビジネスにおいてはお見舞い金として、現金をお渡しすることが多いようです。それぞれのものを持っていく時の注意点を確認しましょう。

・お見舞い金
お見舞い金を包むものは、真っ白な包みは避け、白封筒に赤のラインが入っているものや、赤白の水引きがついている包みを選びます。水引きは蝶々結び(双輪結び)のものは避け(何度あってもよいものに使うため)、あわじ結びか結び切りのものを選びます。また御祝い事ではないので熨斗のついていないものにします。
表書きは「お見舞い」とし、大勢でまとめて渡す時は、「総務部総務課一同」または「代表者の名前を書いて他一同」などとして、中に全員の名前を書いた紙を入れます。
お札は新券を避けますが、あまり汚れているものも控えましょう。

・お花
病院にお花を病室に持ち込めるのかを確認し、匂いの強い花は避けます。菊、百合など葬儀を連想させるような白だけの花も避けましょう。
鉢植えは根付く(寝づく)に繋がるのでNG。花瓶などが必要になる花より、そのまま置けるアレンジメントのほうがよいでしょう。

・食べ物
相手の病状によっては食べ物は避けたほうがいいですが、看病しているご家族にということでお渡しすることも。
食事制限などがない場合も、生ものや賞味期限が短いものなどは避けましょう。

ビジネス関係のお見舞いのマナー3

お見舞いはプライバシーに関わることなので、言動や行動に注意が必要です。相手が話さないのに、病気のことを詳しく聞いたり、病室で他の人がいるのに仕事の内容を話したりするのはタブー。
また、入院している人はナーバスになっている人もいるので、言葉や振る舞いには十分配慮したいですね。

<text 木村 由紀子>

 

木村 由紀子 きむら・ゆきこ
学習院大学経済学部卒業。
マスコミで経営企画室、人事部を経て社長秘書を勤める。
その後、静岡で旅館の若女将を経験。
そのキャリアを活かし株式会社ファースト企画代表に就任。
サービス接遇、ビジネスマナーの向上を中心とした講演研修活動を行っている。
企業研修(接客・接遇・ビジネスマナー)随時受付中。

 

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