anniversary restaurant THALIA
アニバーサリーレストラン
　「タリア」
[甲府市／フレンチ]

シェフの手から生まれるパーソナルコース

目の前にメニュー表はなく、本日のコースの組み立てはシェフの頭の中にしかない。それがこのアニバーサリーレストランならではの醍醐味。
ハイクラスな美意識が集結したクールなダイニングでいただく最初の皿は、キンキンに冷えたスパークリングと焼きたてのグジェールを。カリッと熱々の小さなチーズシューにスタートから心奪われる。

旬の松葉ガニをシンプルに味わうためのサワークリームの酸味、キャビアの塩味が計算された見事なバランスは、ひと皿でしっかりと美味の記憶を残す。新鮮な旬素材の個性が確かに感じられる味わいに思わずほおが緩む。

料理長のスペシャリテともいえる前菜のひと皿は、ずっと大切にしている変わらぬレシピのシマアジを。
手前にはオリーブオイルで軽くマリネしたアジのスライスと甘エビ。奥側には、表面を香ばしく炙り、中はしっとりと仕上げ、テクスチャーの違いを存分に堪能できる。
野菜一つひとつにも、火入れ時間を変えて丁寧に一番おいしい状態を追求するというシェフの職人魂こそが、素晴らしい旨味が滲む一品の完成へと導くのだろう。

メインにはニンニクと香草でローストした子羊を。肉にしっかり味がしみ込んでいるため、ソースはあくまでもサブ的存在に。子羊の出汁にマスタードで酸味をプラスし、トリュフがほのかに香る。カラリと揚がったくわいのフリットやプチヴェール、アスパラなどの美味しさもまさに主役級。

新鮮な驚きに出会うクリエイティブなフレンチコースの最後を彩ってくれるのは、美しいいちごのデザート。若きパティシエールのみずみずしく軽やかで、クリアな感性が生んだスイーツは、繊細かつ独創的。
ソースはミキサーの機械感を除くためすべて手作業で裏ごしし、スープ仕立てに。とちおとめのジュレとレモンのレアチーズパルフェのハーモニーで、口の中に爽やかな透明感が広がる。 ※コースはすべてその日のオリジナルで構成。