モンドエレトリコ
mondo elettrico
[ 富士吉田市 ]

「美味しいものが食べたい！」…そんな日に、ひとりでもふらりと立ち寄れる美食イタリアン。行きつけにしたい魅力に溢れるこのお店、ランチも、ディナーコースも、アラカルトでちょい飲みしたい夜も、欲求の赴くままに身をゆだねられる。美しく盛りつけられた麗しの料理、程よい距離感を生むカウンター席、こだわりのイタリアワイン…そのすべてが今日という日を満たしてくれる。

富士吉田市役所から程近く、通りからは少し奥まったところに佇み、控えめに店名が掲げられた小さな隠れ家。モンドエレトリコ…“電気的な世界”という意味の店名は、味覚や視覚、臭覚など五感で楽しむ味わいは脳内に伝わる電気信号ととらえ、脳の中で形成される世界をイメージしているという。中に入ると、カウンター席の奥に落ち着いたテーブル席が配され、プロジェクターからは風光明媚な景色が映し出される。

美味しく、美しく…

カウンター席といえば、調理を眼前で見られるイメージだが、ここは網戸の扉越しという一風変わった造り。「自分もそんなに社交的なほうじゃないし、お客さんだって静かに飲みたい日も、少し会話を楽しみたい日もあるはず…だからつかず離れずの距離感を目指した」と笑うシェフのモットーは“美味しく美しく”。前菜のバーニャカウダは、10種の野菜が皿の上を華やかにアートする。とことんイタリアにこだわったワインリストも。

五感を楽しませる技とセンス

こだわるべくは食感と香り。自慢のピザはまわりはふんわり中心はできるだけ薄く、温度調節によりこんがり食感やゴルゴンゾーラの香り、とろける舌触りまでを計算する。さらに、はちみつをかけて味の変化を楽しむのも魅力。ピザもパスタも両方食べたいという人が多いから、ピザと合わせても食べ疲れないよう、ソースをあえて重くしない5種のきのこのクリームソース。もちもちのパスタにイタリア産ポルチーニ茸が豊かに香る。

心惹かれるアートなドルチェ

ドルチェって見た目が地味と思ったシェフが、ジャンルにとらわれない美麗なスイーツに精魂を傾ける。しっとりスポンジと甘さ控えめのチョコムースとの二重奏に、黒糖のシロップが奥深いコクをプラス。ねっとりした舌触りのカボチャのジェラートには、いちごスポンジの端を乾燥させて砕いて添え、食感の違いを楽しむ。シューにカスタードやあまおうのジェラート、コンフィチュールをとじこめたシュークリームはまるで宝石箱みたい。
ソアーヴェ・クラシコサンミケーレ（白）3,600円
ヴィラ・アンティノリ・ビアンコ 4,980円
特製バーニャカウダ 1,080円
ゴルゴンゾーラチーズとモッツァレラのピザ（はちみつ付き）1,280円
イタリア産ポルチーニ茸入り5種の茸のクリームソース 1,180円
ドルチェ 400円※ドルチェの種類はその時々により変更
※価格はすべて税別（ランチのみ税込 1,000円）

取材を終えて…

どれを食べても間違いない、正統派イタリアン。運ばれてきたときに「わぁ！」と思わず歓声を上げてしまうほど、美しく考えられた盛り付けも食欲をそそる。ランチは1,000円、ディナーコースは3,000円とリーズナブルだから、ちょっと豪華にイタリアを代表するワイン、スーパータスカンも堪能したいところ。シェフが愛してやまないドルチェは、なんと500円で記念日や誕生日などのスペシャルプレートに（要予約）。