Release:24.05.17
公園とパン
~無限のワンダーランド
〇月×日
子どもが小さい頃は毎日のように公園へ通った。
滑り台やブランコ、ジャングルジムなど遊具が充実している公園、
ボール遊びができる公園や水遊びができる公園、砂場が広い公園、
芝生の公園、虫取りが楽しめる公園、自転車がのれる公園…。
私は公園博士か!?というくらい、その日の子どもの気分に合わせて行く公園をチョイスできた。
子どもにとって公園は、まさに無限の遊びが凝縮されたワンダーランド。
でも実は、私にとっても同じだった。
今まで忙しなく仕事に没頭していた毎日に、子どもと行く公園が季節の移り変わりを教えてくれ、名も知らない小さな植物の知られざる生態に驚き、ベンチの色が変わったことにはしゃいだ。
普段見慣れたはずの景色が全く違った色彩を放つひと時だった。
毎日汗だくで大変だったけど、楽しかったかけがえのない私の時間は、いつも公園と共にあった気がする。
そして公園のあとには、子どもとトーストや焼きたてパンを頬張った。
そんな追憶の日々をたどりながら、ほっとくつろぐベーカリーカフェがある。
韮崎中央公園の前に佇む、ガソリンスタンドをリノベーションした外観がランドマークの「公園とパン」。
野菜ソムリエが作る、ほうれん草や紫いも、カボチャなどを生地に練り込んだ、ふわっふわもちもちの焼きたてパン♪
緑や紫やオレンジの色とりどりのパンはなんだか昔遊んだ粘土みたいで、自然と心が躍る。
と思ったら。カラフルで栄養満点のパン生地をこねこねして好きな形に作って焼いて食べられるクラフトパン「あそびパン」なるものがあるじゃないの~。
子どもがあの頃のままなら、私も一緒にあそびパンしたいなぁ。
せっかくここに来たならパンを買って帰るだけじゃもったいない。
好きなパンが選べるサラダセットをゆっくりとイートインで味わうのがお楽しみなのだ。
本日はほうれん草生地のからあげドッグをいただくことに。自家製ジャンジャンだれはあまり辛くないから、子どもが好きそう♪
キャベツの千切りにリーフ、キャロットラペ、キノコのアンチョビソテー、ポテサラ、スモークサーモンまで入って、レーズンとくるみをぱらぱらっとあしらった、8種類のおかずサラダ。
これ1品でも十分なボリュームかつ、ヘルシーなランチを堪能できちゃうから嬉しい。
子どもが大好きだけど、私的に買った方が絶対美味しいと思うモノBEST3に必ずランクインするのがこの “からあげ”。
コチジャンとケチャップの甘辛ジャンジャンだれがふっくらジューシーに揚がったからあげに絡んで、もう最高!
家庭の火加減ではこれがなかなか難しい。もちふわなパンも私好みのやわらかさ♡
広々としたテラスでは、子どもたちが元気に遊び、目の前の公園の木々が大きく風に揺れている。
公園とパン。
甘く懐かしい響きが瞼の裏で陽炎のようにゆらめく。
もうたどり着けない無限のワンダーランドを思い描きながら。
料理と器とワインをこよなく愛するママ編集者。
性格がおおざっぱなため、お菓子作りは失敗しがち。
最近は酵母菌を我が子のように可愛がっているらしい。