icci KAWARA COFFEE LABO
~コーヒー1杯分の幸せ~
〇月×日
仕事が忙しすぎて、ランチタイムを逃してしまった。
最近は食べるタイミングを逸すると、クローズしてしまう店が多い。
こんなときに行くべき場所は…?
すぐに、Icci KAWARA COFFEE LABOが思い浮かんだ。
いぶし銀を思わせる、華やかではないけど、確かな存在感のある場所。
屋根のプロ集団である一ノ瀬瓦工業の若きサラブレッドが立ち上げた、笛吹市のコーヒースタンド。
甲府駅前の人気店AKITO COFFEEの豆を使った本格コーヒーをテイクアウトできる。
でも、私はあえてイートインを選ぶ。
なぜって、瓦のプレートこそがここの醍醐味だから…。
「瓦」から「kawara」へ。
屋根以外の瓦の斬新な存在意義を見い出し、新たな息吹を吹き込んだ、スタイリッシュで美しいその世界観に魅了されてしまう。
私たちの住まいを支え、長い歴史と共に歩んできた瓦には、独特の趣と重厚感がある。
細かな粒子の美しい素材感をそのままに、食卓を彩るプレートになるなんて、まさに発想の勝利。
効率を求めすぎる現代への教訓、温故知新。
人の心に響くものはいつだって、先人への学びや古きよきものへの敬意から生まれる。
こんな忙しい日でさえ、たとえほんの少しでもスローな時間を大切にしたい。
昼下がりの午後特有の、街の空気が和らぐ感じがたまらなく好き。
時間外のランチもたまにはいい。
いつもはホットだけど、今日はアイスカフェラテを。
ざくろソーダは、あとで車で飲むためのテイクアウト。
ハチミツがかかった生ハムチーズトーストは甘い×しょっぱいのバランスが最高で、衝撃的においしい!
kawaraプレートに、やっぱり私の大好きなクチポール!
ポルトガルの閑静な街で生まれたカトラリーブランド。
オートメーションでは作れない、手馴染みのいい独創的な美しいフォルムが食事をより一層引き立てる。
今日は何だろう?とお楽しみ、本日のカンパーニュ。
この日は畑の自家製グミで作ったジャムとクリームチーズにくるみがオン。
ねっとりした甘さの中に酸味が効いた大人の味。
※現在は「本日のバタートースト」にメニュー変更
コーヒーを飲み干す間の
慌ただしい1日の中の
ほんのわずかなリセットタイム。
愛すべきモノと心地いい空間に囲まれて、ゆるりと過ごす。
日焼けも気にならないくらい、やわらかな日差しにまどろむ。
「日本のヒトカケラを 屋根の上から テノヒラの上に」
コーヒー1杯分のささやかな幸せを ありがとう。
-笛吹市
料理と器とワインをこよなく愛するママ編集者。
性格がおおざっぱなため、お菓子作りは失敗しがち。
最近は酵母菌を我が子のように可愛がっているらしい。