Release:20.11.24
山梨県立こころの発達総合支援センターを徹底取材
多くのママが気になる子どもの発達。もし障がいがある場合、どうしたらいいかわからなかったり周囲の理解が得られなかったりと、さまざまな困難がありますよね。
『こころの発達総合支援センター』はそんな親子をサポートしてくれる施設のひとつだそう。どんな支援や仕組みなのか取材してきました!
発達障がい児を育てる母です。息子が幼児期だった頃、あまりにも活発すぎてかなり手を焼いていました。とても悩んでいましたが、「育児なんてこんなもの」と思い込み、ひたすら耐える日々…。
でも保育園の先生がその状況に気付いてくれ、『こころの発達総合支援センター』に相談することを進めてくれました。
問い合わせてみると、私の話を丁寧に聞いてくれたり息子の様子を診察・検査してくれたりして、結果的に息子の発達障がいが判明。小学生になった今もセンターのサポートを受けながら、息子の特性を受け入れつつ生活しています。
もしお子さんの特性で悩んでいるママがいたら、私のように息子の状態が分かって折り合いが付けられるようになることもあるので、ぜひ『こころの発達総合支援センター』へ相談してみてほしいです。(甲府市 元気っ子ママ/10歳男児)
目次
こころの発達総合支援センターってどんなところ?
山梨県立こころの発達総合支援センター(発達障害者支援センター)は、心の問題を抱えた子どもや、発達の偏りや遅れのある人・その家族・支援者をサポートするための専門機関。
『診療』・『相談支援』・『地域支援』・『研修・普及』の4つのテーマを軸に、利用者に幅広い支援を行っている。
常駐するスタッフは、精神科や小児神経科の医師をはじめ、保健師、精神保健福祉士、作業療法士、言語療法士、ケースワーカー、心理士など子どもの心や発達に関するプロフェッショナルたち。
その子の特性や事象ひとつとっても、心や体、環境などいろんな要因が複雑にからんでいることがあるので、さまざまな角度から検討した上でそれぞれのケースに合った支援をしてくれる。
どんな人が利用できるの?
<利用できる条件>
- ●心の問題を抱えた子ども(0歳~18歳未満)とその家族
- ●山梨県在住の自閉症・アスペルガー症候群その他広汎性発達障害・学習障害(LD)・注意欠陥多動性障害(AD/HD)などの発達障害のある人または疑いのある人(0歳~成人)とその家族
- ●発達障害・子どもの心に関わる関係機関(市町村、障害児(者)施設、幼稚園、保育園、教育機関、就労支援機関など)
子どもの発達に関する問合せの実例としては、「子どもが言葉を発しない」「子どもと視線が合わない」「集団だと話が聞けない・じっとしていられない」などがあるそう。
保護者自身の判断で相談してくる場合もあれば、保育園や地域の保健師、周囲の人から紹介されて問い合わせるケースもあるんだとか。
どんな支援が受けられるの?
利用者のケースや目標によって、受けられる支援はさまざま。
子どもの特性を見極めるための検査や診療が受けられたり、その結果や面談を通して支援プランを作成してくれたり、必要に応じて療育プログラムに参加できたりと、ひとりひとりの状況に合わせて適切なサポートを受けることができる。
また、支援プログラムがひと通り終了したあとも、心配なことがあれば再びセンターを利用してもOK。
※相談支援/無料、診療/医療費が必要(保険適用)
こちらのセンターでは“保護者の環境や気持ちに寄り添った支援”も大事にしているそう。
例えば、子どもが通う保育施設や学校などに保護者が状況を説明するのが難しい場合には、希望すればスタッフが間に入ってくれることも。
また、利用者の保護者向けセミナーも定期的に開催していて、保護者が正しい情報を知る手助けも積極的に行っている。
利用方法は?
利用する流れは下記の通り。
新規専用ダイヤル:055-288-1795
2回目以降:055-288-1695
【受付:月~金曜(祝日を除く)】
9:00~17:00
発達障がいを持つ子は状況を察したりコミュニケーションをとることが難しいことも多く、親子関係がうまくいかない場面に直面することも。
そんな時も、スタッフがその子の特性を把握したうえで、うまく関係性が築けるような工夫や対策をアドバイスしてくれるそう。
現在は利用者が多く数か月の予約待ちが必要だけど、トリアージ(緊急度によって優先順位を決めること)も導入しているので、子どもの心や発達で不安に感じていることがある人はまずはお電話を。