Update:22.09.26
プロが選んだ珠玉の山梨ワイン
トップクラスのワイン製造量を誇る山梨県甲州市。毎年数多のワインが造られ、その味わいは一つとして同じものはない。
その中でも、ワインのプロフェッショナルたちに認められたものだけに許される『推奨』のラベル。
日本ワインの聖地がお墨付きを与えるワインとは、果たしていかなるものか。
その奥深い世界の扉を開いてみよう。
推奨ワインとは
推奨ワインとは、甲州市ワインの品質の維持と保証を目的に開催される『品質審査会』で条件・品質ともに合格したワインのこと。
品質審査会は年間で5回開催され、毎年出品されるワインの数はなんと約200銘柄。
15名からなる審査員たちが試飲・評価し、一定のレベル以上と認めたワインのみに“推奨”が与えられる。
推奨ワインの審査条件
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白ワイン
山梨県産ぶどうを100%使用
し、うち75%以上は甲州市産
ぶどうを使用したもの -
ロゼワイン
スパークリングワイン山梨県産ぶどうを
100%使用したもの -
赤ワイン
国産ぶどうを
100%使用したもの -
新酒ワイン (毎年10月から販売)
赤・白・ロゼ・スパークリング
ワインのいずれも、山梨県産
ぶどう100%使用
クオリティを見定める
『品質審査会』
『推奨』を得るワインはどのようにして選ばれるのか。厳正なる審査の様子をご紹介しよう。
品質審査会の会場は、甲州市のワインが一堂に会する『甲州市勝沼ぶどうの丘』。
ソムリエや市内ワイナリーの醸造家、ワイン研究者など、ワインを知り尽くした15名のプロフェッショナルが審査員として選定され、出品されるワインを1本1本試飲・協議しながら審査する。
試飲での採点の項目は、色・香り・味わいのバランス。
審査員は毎回50~100本近く出品されるワインをすべてブラインドで試飲し、不純な香りが含まれていないか、酸味と甘みのバランスが取れているかなど、集中力を切らさず丁寧に採点していく。
この本数をすべて見極めるのは、プロでも至難の業なのだとか。
全てのテイスティングが終わったら、それぞれの評価を出し合い全員で協議。
公平性をもって厳格に評価していく。
これにより一定レベル以下のワインを排除し、良質なワインのみに『推奨』の認定が付与される。
審査員インタビュー
私が思う推奨ワインの魅力は、それを選べば確実に美味しい銘柄と出会うことができるというところです。
長年ソムリエとしてワインに関わってきた中で感じるのは、ワインを難しく考えてしまう方が多いということ。
年代やテロワールなどワイン独自の文化や価値はありますが、本来はビールや日本酒と同じくらい気軽に楽しめるものです。
ワイン選びに迷ったときは、推奨ワインであれば、どれも高品質なうえに日常の食事に合うものばかりなので間違いなし。
推奨ワインをきっかけに、ワイン初心者の方も気軽にワインを楽しんで頂きたいと思っています。
現在日本国内にはいくつかワインの製造地がありますが、甲州市はその中でも稀有な土地です。
甲州市内で作られるワインは、『甲州』や『マスカット・ベリーA』など日本固有種のブドウを原料にしているものが多く、これらは日本食と相性抜群。
また、歴史的にワイン醸造に力を入れてきた地ゆえに、醸造家たちのレベルが高いのも特徴です。
『推奨ワイン』は、この土地ならではの味わいを持つワインの中でも、一定以上の品質レベルと評価されたもののみがピックアップされています。
どれも“日本ワインの聖地・甲州市”の名にふさわしいワインばかりですので、ぜひ日々の食卓で料理とのマリアージュを堪能してください。