山の手通り沿い、千松橋を甲斐市方面へ渡り切ってすぐにあるSOBA Restaurant TOMATO。蕎麦屋なのにトマトという店名。トマトは栽培が難しく、味の良し悪しがわかりやすい野菜。試行錯誤の末、本当にいい味を提供したいという店主の想いからつけられた。40年前にプチトマトからスタートし、長野や北海道でいろいろな蕎麦の事を習得した後、SOBA Restaurant TOMATOをオープン。地産地消の食材選びを心掛け、ワインももちろん山梨県産を多く取り扱う。

柔らかく仕上げた鶏ももがふんだんにのり、鮮やかなトマトが食欲をそそる鶏蕎麦。温かい蕎麦は伸びやすいため、そば粉や水分の配合を丁寧に行う。鶏ももは塩味がしっかりとついていて、汁の甘さと程よく絡まり噛むたびに味わい深い。店主こだわりのトマトはフルーツトマト、レタスと蕎麦という新しい組み合わせも食感が面白い。辛口の白ワインが口の中の甘さをさっぱりとさせ、蕎麦の香りがほのかに残る。

ワインの種類も山梨県産にこだわり、白も赤も多く取り揃える。蕎麦の種類や温度によって合うワインが変わるのが面白いところ。甲州ワインは白のイメージだが、蕎麦には優しい渋みとコクを持つ赤もよく合う。季節によってメニューが変わるので、その時々の料理に合うワインを選ぶ楽しみがある。店主は調理場にいるが、ワインについて聞きたければ、もちろんOK。蕎麦に対する熱い想いと、そのマリアージュを教えてくれる。

旬の野菜が色鮮やかにのった野菜素揚げ蕎麦。天ぷらではなく素揚げにこだわる理由は野菜の色味を楽しんでほしいから。野菜につゆがかかれば、ほどよいさっくり感と野菜の歯ごたえが美味しい。野菜の種類も豊富で、この日は実に9種類もの野菜がのり、それだけで季節の移ろいを感じることができる。

食前にぶどうジュースがサービスされる

大きな窓から、大通りを眺めながらのんびりできる

店主自ら県内の食材を求め、様々な場所へ赴く

主なメニュー

・鶏蕎麦…880円
・野菜素揚げ蕎麦…980円